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この写真は、私が1992年冬に撮影した自分の原点ともいえる作品だ。当時は写真の平面性にこだわっており、視線が奥へ行かない、紙の表面でストップしてしまうような写真を撮っていた。最初は都市を、望遠レンズを使って平面的に、遠近感がなくなる様に撮っていたが、最終的には平面をそのまま平面的に撮るという単純な方法に行き着いた…

現在まで主に東京の東側をテーマとしてきたが、今回は東京の中心部を題材にしている。私が生まれ幼少期を過ごした東京東部を中心としたシリーズに皇居周辺の風景が加わることで、従来の作品に歴史のレイヤーが加わったように感じている。タイトルの「The Origin of Tokyo」とは東京の発端である江戸、その最初の拠点としての江戸城が作られた場所を指すと同時に、東京全体の根底にある地形や土地の性質をも示している…

押上に新東京タワーができるという噂を耳にし、興味を持ち始めていたちょうどその頃、東京スカイツリーの完成予想図用の背景写真を撮って欲しいという依頼をある会社から受けた。タワーが将来眺望できる浅草周辺の街並みを撮影し、話を聞くうちに、徐々に関心が強くなった。そして、これは自分が生まれ、被写体にしてきた東京の東側に起こる大きな変化だと気づき撮影を続けることにした…

非常階段から東京の街を撮影している。非常階段からの眺めは、あらかじめ設定されている観光名所などの展望台からの眺めとも、パソコンで簡単に見ることが出来る衛星写真の垂直な視線とも違っている。街を歩き回り場所を見つけるといった肉体の運動を通して初めて獲得できるパーソナルな視点であり、高さも10階前後の中途半端な高さのため、街を見下ろすというより、水平に対峙して見る感じになる…

1997年から1999年にかけて東京・大阪の街を撮影した。臨海副都心の様な美的な場所を避け、ごく日常的で猥雑な町並みを選んで撮影した。多くの人が行き交う明るい賑やかな夜の繁華街は、人を消してしまうと、光る目的を失いただ輝いている。身近な街角の、見慣れない空間が浮かび上がった…